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借金するならバンクイック?その利率の魅力と注意点をズバリ解説

三菱東京UFJ銀行はカードローン事業にとても熱心に取り組んでいて、その商品である「バンクイック」の広告をテレビだけでなくインターネット上でも活発に行っていますよね。

その効果もあってバンクイックは消費者からの注目を集め人気も高いようですが、その要因はCMだけでなく魅力的な貸付利率も大きく影響しているといわれています。しかし、バンクイックの金利は消費者にとってそれほど魅力があるものなのでしょうか。

そこで今回はバンクイックの利率を取り上げます。その利率が他社と比べてどの程度低いのか、どのような限度額の領域で魅力的なのか、有利な利率を引きだすために注意すべきことは何か、などバンクイックの貸付利率の魅力と注意点を紹介しましょう。

バンクイックの貸付利率はどうなっているのか?

三菱東京UFJ銀行カードローン・バンクイックの貸付利率の基本的な内容をまず紹介します。商品説明書で示されている利率がどのようになっているのかをここで確認しておきましょう。

利用限度額に応じた貸付利率が設定される

バンクイックの貸付利率は年率4.6%~14.6%となっていて最高500万円までの各利用限度額階層に応じて表1のように設定されています。そして、その利率の特徴の一つは限度額が比較的細かく設定されている点ではないでしょうか。

その利率は限度額10万円から300万円までは50万円刻みで7.1%~14.6%の間で細かく設定され、300万円からは100万円単位で4.6%~6.1%の間で設定されます。そのため利用者は自分の借入ニーズにマッチした利率の適用も受けられるのです。

最初の利率の設定は契約時の審査結果によって決められます。申込者の希望借入額、収入や勤務状況などの返済能力、信用事故の有無やその状況などの信用力などが審査で評価され利用限度額と利率が決定されるというわけです。

その結果、申込者によっては希望の限度額や利率で契約できないこともありますが、逆に希望以上の限度額と利率で契約できることも珍しくはないのです。つまり、バンクイックならより有利なローンの利用が期待できるわけですね。
(⇒バンクイックの金利は高め?低め?

表1:バンクイックの貸付利率(平成27年2月1日現在)

利用限度額 利率(年率)
10万円以上50万円以下 14.6%
50万円超100万円以下 12.6%
100万円超150万円以下 11.6%
150万円超200万円以下 9.6%
200万円超250万円以下 8.1%
250万円超300万円以下 7.1%
300万円超400万円以下 6.1%
400万円超500万円未満 5.6%
500万円 4.6%

※バンクイックは変動金利が採用されており最新の貸付利率は、窓口またはバンクイック専用の第二リテールアカウント支店で確認できる

計算してみてわかる利息の違い

バンクイックの魅力は何と言っても利率の低さだと感じている方も多いのではないでしょうか。下限利率の4.6%という低さはもちろんですが、上限利率の14.6%も消費者金融などではみられない銀行ならではの低さといえるでしょう。

例えば、利用限度額が50万円の場合利用者の借入利率は14.6%となりますが、これで10万円を借り翌日返済すると、利息は100000×0.146÷365日×1日でたったの40円です。

また、30日間借りたとしても利息は100000×0.146÷365日×30日で1200円となり、翌月の給料などでも十分に返済できる利息ですよね。また、他のローンと比較するとバンクイックの利率の低さをより実感できるでしょう。

例えば、70万円を利率12.6%でバンクイックから借りて24回で返済する場合、毎月の返済額は約33150円、利息合計は99540円となります。一方、消費者ローンAから利率18%で借りた場合、返済額は約34950円、利息合計は136335円となります。

したがって、バンクイックのほうが返済額では1800円、利息では36795円少なく済むわけです。70万円いという金額なのでそれほど大きな差になっていないと感じられるかもしれませんが、借入金額が多くなるほど返済額と利息の差もさらに拡大していくのです。

もちろんバンクイックの利率がすべての利用限度額に対して低いとはいえませんが、それでも他のローンに比べると低くなるケースが多く魅力的ローンといえるでしょう。なお、他社ローンと比較した内容は後ほど詳しく確認しますね。

他社と比較した利率の実態と魅力

銀行カードローンの利率は業界で最も低いといわれることが多いですが、バンクイックもそれに当てはまるのかをここで確認します。他の銀行や消費者金融と比べて本当に利率は低いのか、どの限度額の階層でも有利なのかをここでみておきましょう。

なお、他の事業者との比較はインタ-ネット検索サイトで「カードローン」で検索した上位30社ほどから抽出したローンを対象として行っています。

バンクイックと他の銀行の利率の違い

まずバンクイックと他の銀行との利率の差をここで確認します。表2は利用限度額を3階層に分けて各々に応じた利率をまとめたものです。この表をみれば銀行間の全体的な利率の違いを把握できるはずです。

バンクイックと都市銀行を比較すると、100万円未満の領域ではA社とほとんど同じ水準ですが、B社は利率範囲が細かく設定されておらず限度額が100万円に近付くほどバンクイックのほうが利率は低くなり利用者にとっては有利になります。

200万円~300万円と400万円~500万の領域では相対的にバンクイックのほうが両者よりも低くなっており、高額の利用になるほど有利になるのがわかりますね。

バンクイックと地方銀行を比較すると、地方銀行では100万円未満の領域が細かく設定されておらずその点でバンクイックのほうがやや低くるケースが多くなっています。200万円~300万円の領域でも全般的にバンクイックの利率が低くなっていますね。

400万円~500万の領域でも同様の傾向がみられバンクイックのほうが有利に思えますが、その差はかなり小さいといってもよいかもしれませんね。

バンクイックとネットバンクを比較すると、100万円未満の領域では一部のネットバンクでバンクイックよりも低い利率を設定しているところもありますが、全体としては同じ水準にあるでしょう。

200万円~300万円と400万円~500万の領域では、ネットバンクの金利設定の範囲が広くバンクイックよりも低い利率の設定の可能性もありますが、利用者の状況によっては高めになることもありそうですね。

以上のことからバンクイックの貸付利率は他の銀行と比較してどの利用限度額の階層においても全般的に低めであるとみてよいのではないでしょうか。

表2:他の銀行との利率比較

ローン事業者 100万円未満 200万円~300万円 400万円~500万円
バンクイック 12.6%~14.6% 7.1%~8.1% 4.6%~5.6%
都市銀行A 12.0%~14.5% 8.0%~10.0% 6.0%~7.0%
都市銀行B 14.0% 7.0%~9.0% 5.0%~6.0%
地方銀行C 14.7% 10.5%~11.5% 7.0%
地方銀行D 9.6%~14.6% 7.0%~11.0% 5.5%~6.5%
地方銀行E 14.8% 9.8% 5.8%~6.8%
地方銀行F 15.0%~18.0% 9.0%~15.0% 4.5%
ネットバンクG 14.5% 6.9~14.5% 4.9%~7.8%
ネットバンクH 12.0%~17.8% 6.0%~12.8% 4.5%~8.8%
ネットバンクI 13.8% 7.8~8.8% 4.8%

*利用限度額ができるだけ近い事業者を優先して比較している

バンクイックと貸金業者を比較した利率の違い

次はバンクイックと貸金業者との利率の違いをみていきましょう。バンクイックの利用限度額が最高500万円であるため比較可能な貸金業者としては大手信販会社、大手消費者金融と中小消費者金融の一部となりますが、その利率を表3にまとめました。

バンクイックと大手信販会社と比較すると、100万円未満での上限利率での差が顕著であるといえそうです。バンクイックでは14.6%までですが、信販会社では18%までとなっており3%以上の金利差が開く可能性がありますね。

200万円~300万円と400万円~500万の領域では、大手信販会社の利率の設定幅が広く利用者の状況次第ではバンクイックよりも低くなる可能性があるものの、評価が悪ければ逆にかなり高くなる恐れもあるという特徴があります。

大手消費者金融の場合ですが、L社を除いて限度額階層ごとの利率が公表されておらずバンクイックとの比較ができません。また、L社の利率の設定も大手信販会社以上に範囲が広いため適切な比較が困難になっていますね。

そのため利用者の返済能力や信用力が高ければどの限度額階層でもかなりの低利率で借入れできる可能性がある一方、逆に低ければかなりの高利率の適用になってしまうかもしれません。

ただし、ネット上の口コミなどの情報だけ判断するとバンクイックなどの銀行カードローン以上の低利率の適用を受けることは簡単ではないようです。特に100万円未満の領域では15%を下回る利率の適用はかなり厳しいのではないでしょうか。

中小消費者金融では、限度額を500万円までに設定しているローンが少ないため適切な比較ができませんが、その利率は上限及び下限の両方ともにバンクイックだけでなく他の事業者よりも高いとみてよいでしょう。

100万円未満の領域の上限利率が18%や20%といった水準で設定される可能性があり、最高の400万円~500万の領域でも8%ほどになりバンクイックと大きな差がありますね。

審査基準やサービスの違いはありますが、貸付利率だけを取ってみると、中小消費者金融よりもバンクイックのほうがより魅力的であることは間違いないでしょう。

以上のことからバンクイックと貸金業者の貸付利率を比較した場合、全般的にはバンクイックのほうが利率は低く魅力的であるといえるでしょう。大手事業者の場合は100万円くらいまでの借入れで大きな利率差が生じるかもしれませんね。

また、利用者の収入や信用の状況が悪ければその利率差はさらに拡大する可能性がありますが、逆に良ければ利率差はかなり縮小することもあるでしょう。

表3:貸金業者との利率比較

ローン事業者 100万円未満 200万円~300万円 400万円~500万円
バンクイック 12.6%~14.6% 7.1%~8.1% 4.6%~5.6%
大手信販会社J 14.8%~17.8% 8.0%~12.0% 5.8%~6.2%
大手信販会社K 9.6%~18.0% 5.4%~12.0% 4.5%~9.6%
大手消費者金融L 4.7%~18.0% 4.7%~15.0% 4.7%~15.0%
大手消費者金融M 4.5%~17.8%*1 4.5%~17.8%*1 4.5%~17.8%*1
大手消費者金融N 4.8%~18.0%*1 4.8%~18.0%*1 4.8%~18.0%*1
中小消費者金融O 7.8~18.0%*1 7.8~18.0%*1 7.8~18.0%*1
中小消費者金融P 8.0%~20.0%*1 8.0%~20.0%*1 8.0%~20.0%*1

*1は各限度額階層の金利が不明

利率の低下に結びつくサービスとは何?

今までバンクイックのローンデータからその利率が業界トップクラスの低利率であることを確認してきましたが、同ローンではさらに利率の低下に結び付くサービスがあるので紹介しましょう。

増額申請で利率の引き下げも可能!

バンクイックと契約して借入れをしていると利用限度額の枠を増大させることができ、その折に適用利率も見直されることがあります。

バンクイックでの増額方法は、ローン側からの限度額増額案内に基づく申請と利用者自らの申請に基づくものとに分かれます。

増額申請が可決される確率は前者のバンクイックからのお誘いによるもののほうが高いようですが、どちらにしても増額に成功すれば適用利率が変更され引き下げられる可能性が出てきますね。

例えば、30万円の限度額で利率が14.6%であったものが、増額に成功して60万円の限度額で利率が12.6%になるということもあります。

利用者の収入が大幅に増え他社での借入金も多く減額できれば限度額も大幅にアップできることもあり、それによって利率もより多く引き下げられることになるわけです。このような事実がある場合には自らどんどん増額申請したいですね。

ATM手数料が無料なのでその分利息負担をカバーできる!

バンクイックを含めた多くのカードローンではATMで借入れや返済が行われていますが、その利用の際にATM手数料が利用者の負担になることがありますよね。利用回数が少なければ問題はないのですが、月に複数回利用する場合その負担は決して小さくないでしょう。

しかし、バンクイックの場合は自社のATMだけでなく提携しているコンビニなどのATMの利用手数料が無料となっているのです。毎月借入れと返済を繰り返している利用者にとっては手数料がただになるのでとても助かりますよね。

例えば、消費者金融などでその提携ATMを利用する場合、利用額が1万円以下は108円、1万円超は216円が徴収されるケースが多いです。もし1回1万円超の借入れと返済を月に3回行えば648円かかることになります。

そして、これを1年間続けるとしたら7776円もATM手数料として支払うことになるわけです。つまり、ATMの利用手数料約7800円が利息のようにコストとしてかかるというわけです。

また、1年間を通じて借入残高(年率14.6%)を20万円程度で利用する場合、1年間の利息は16000円ほどになりますが、ATM手数料はその利息の約半分になるほどの負担としてのしかかってくるのです。

しかし、バンクイックのATM利用手数料は無料で余計なコストがかからないので実質的な利率の引き下げ効果を持っているといえるのではないでしょうか。

バンクイックで借入れする際の利率に関する注意点

今までバンクイックの貸付利率の魅力やメリットを確認してきましたが、ここではその利率に関する注意点を取り上げます。いかに他社より有利な利率であっても利用の仕方や取り扱い次第では失敗することもあるので、そうならないための注意点をみていきましょう。

借り過ぎと繰り返しの利用には注意しましょう

銀行カードローンの利率が低いというイメージが消費者に浸透してきて人気を集めていますが、前に確認したとおりバンクイックでも50万円以下の利用限度額では14.6%、150万円以下でも11.6%の利率がかかります。 

短い期間で返済できればそれほど利息の負担は大きくなりませんが、返済期間が3~4年以上かかったり、借りては返すという利用を続けていたりすると借入残高をなかなか減らすことができず、たくさんの利息を支払うことになってしまうかもしれせん。

例えば、限度額100万円以下の利用者が80万円(利率12.6%)の借入れを3年で返済する場合、利息の合計は約164800円かかります。

しかし、これを借りては返すという利用を1年間続け残高が80万円からほとんど減らすことができなかったとするとその1年間の利息は約96000円(返済額26800円のうちの利息分約8000円×12カ月)になるかもしれないのです。

つまり、80万円の借入残高を1年間殆ど減らすことができないような利用をしていると3年間で返済できる場合の利息164800円に加え96000円も支払うことになるわけです。

以上のようにバンクイックの利率が低いと安心して繰り返しの利用を長期間続けていると借入残高がなかなか減らず多額の利息を支払うことになりかねないので借り過ぎや繰り返しの借入れには注意しておく必要がありますね。 

表4:借り返し利用する場合の利息の負担

返済額と利息 金利:12.6%、
借入額:80万円、
返済期間3年:36回払い
借入残高80万円が減らないような繰り返しの利用
(1年間する場合)
返済額 約26800円/回
(3年間)
約26800円/回
(1年間)
(元金) 約18400円~約26510円
(回数が増すほど増額していく)
約18800円
(借入残高がほとんど減額せず元金の割合が少ないまま1年間推移)
(利息) 約280円~約8400円
(回数が増すほど減額していく)
約8000円
(借入残高がほとんど減額せず利息の割合が多いまま1年間推移)
利息合計 164800円
(3年間)
96000円
(1年間)

変動金利なので金融情勢などに注意が必要!

バンクイックの利率は固定金利ではなく変動金利が採用されているので、経済状況や金融情勢などの変化に伴い随時見直される可能性があります。そのため市中金利の急激な動きには注意しておく必要がありますね。

住宅ローンやマイカーローンなどを利用されている方の中には変動金利を利用されている方もおられるでしょうが、変動金利は名前の通り一定のルールに基づき借入利率が変更される可能性のある金利制度です。

例えば、同行の他のローンでは年二回一定期日に利率が変動するものもあります。そのためバンクイックも同様の変動が行われるかもしれませんが、商品説明書では「随時変動」するということになっているので、期日に囚われない変更の可能性もありますね。

変動金利は固定金利よりも低く設定されるのが一般的で借手としてはより低く借りられるという魅力がある一方、利率が急激に上昇して返済額が増大するというリスクを生じさせる可能性もあります。

そのため国債、譲渡性預金(CD)やコールなどの利率動行に注意を払っておく必要があるでしょう。もしそれらが大幅に上昇する場合はバンクイックの利率も引き上げられる可能性があるのでその場合の対処方法を考えておくべきです

そうした場合に備えて他の固定金利のローンへの借換えや家族・知人などからの借入れの可能性などを事前に検討しておいたほうがよいでしょうね。

【参考ページはこちら】
バンクイックは即日振込してくれる?

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